エイプリルフールで見える、企業の「ストーリー力」

4月1日、SNSにはさまざまな企業のユーモアのある投稿が並びます。架空の新商品や、ありえない新サービスに思わず二度見してしまう投稿も少なくありません。エイプリルフールは、企業にとって少しだけ遊び心のあるコミュニケーションが許される日と言えるでしょう。こうした投稿を眺めていると、あることに気づきます。同じような企画でも、面白い企業と、なぜか違和感のある企業があります。その違いは、どこから来るのでしょうか。企画力でしょうか。SNS運用の巧さでしょうか。

もしかしたら、それよりもシンプルな理由があるかもしれません。その企業らしさが感じられるかどうか、という点です。

ジョークは、企業の文脈の上で成立する

企業のエイプリルフール投稿が面白く感じられるとき、そこにはある前提があるように思えます。読み手が、その企業について一定のイメージを持っていることです。

例えば、

  • 普段のブランドイメージ
  • 商品やサービスの特徴
  • 企業文化や価値観

こうした文脈が読み手の中にあるからこそ、「ありそうで、ありえない」というジョークが成立します。 一方で、どれだけ凝った企画であっても、読み手の中にその企業の文脈が十分に形成されていない場合、ジョークは意図した形で伝わりにくくなることがあります。

何かを伝えようとしているのはわかるけど、少し理解しづらい」
そのような印象につながることもあるかもしれません。

つまり、企業のエイプリルフール投稿は、単なるSNS企画というよりも、企業の文脈の上に成立するコミュニケーションの一つと捉えることもできそうです。

ブランドとは「共有されたストーリー」

ブランドという言葉は、ロゴやデザインについて語られることが多いですが、それだけでは捉えきれない側面もあります。

ブランドとは、企業のストーリーが共有されている状態と考えることもできるのではないでしょうか。その企業が何を目指していて、どのような価値観を持ち、どのようなサービスを提供しているのか。こうしたストーリーが読み手と共有されているとき、企業の発信はより自然に理解されやすくなります。

それは、新しいサービスを発表したときに「あの企業ならやりそうだ」と感じてもらえたり、サステナビリティの取り組みを伝えたときに「この企業らしい」と受け取ってもらえたりする状態だということです。

そして、その文脈があるからこそ、エイプリルフールのようなジョークも無理なく成立します。

一方で、企業の発信に違和感が生まれる場合、多くはストーリーのつながりが見えにくい状態にあるのかもしれません。 

例えば、

  • 新しいサービス
  • サステナビリティの取り組み
  • ブランドメッセージ

それぞれの情報は存在していても、それが企業の方向性とどのようにつながっているのかが見えにくい。その結果、情報としては届いても、文脈としては届きにくくなります。発信が断片的に見えてしまう背景には、こうした構造があるとも考えられます。

これは、エイプリルフールの投稿が成立しない企業と、どこか似た構造かもしれません。

「ストーリー構造の設計」として捉える

私たちは、企業のコミュニケーションを単なる情報発信とは捉えておらず、企業のストーリー構造を設計することだと考えています。

ブランド、UX、サステナビリティは、それぞれ別のテーマのように見えますが、いずれも企業のストーリーをどのように設計するかという問いにつながっているのではないでしょうか。

企業の価値観。サービス体験。社会への取り組み。こうした要素が一つの文脈としてつながることで、企業のコミュニケーションはより自然に伝わりやすくなると考えています。

そして、そのストーリーが共有されている企業では、エイプリルフールのようなジョークも無理なく成立するのではないでしょうか。ジョークが成立するかどうかは、企業のストーリー設計の一つの表れと捉えることもできるかもしれません。

ストーリー設計という視点から

企業のサステナビリティやブランドの取り組みにおいては、「何を発信するか」だけでなく、「どのように伝わる構造をつくるか」 という視点が重要になる場面があります。

ニューロマジックでは、

  • ブランドストーリーの構築
  • コミュニケーション設計
  • サステナビリティ戦略の設計       

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