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サステナビリティ🌱イベントレポート【Q&A資料配布中!】

   

北欧企業から学ぶ〜データ×サステナビリティ〜 オンラインセッション

2023年6月1日(木)16時から、生配信による無料オンラインQ&Aトークイベント「北欧企業から学ぶ〜データ×サステナビリティ〜」を開催しました。このセミナーは、4月26日に開催した、サステナビリティ分野に特化したSaaSを提供するSustainLab社の、CEO兼共同設立者であるマリア・スヴァンテマルク氏によるサステナビリティ・データのマネジメントに関するセミナー「北欧企業から学ぶ 〜AIを利用したサステナビリティ・データ管理の成功事例〜」の第二弾となります。

4月の第一弾のセミナーでは、サステナビリティの重要性や具体的な取り組みについて、また、欧州最大の冷凍食品企業であるFindus社で、北欧全域のサステナビリティ・マネージャーとして従事していたマリア自身の経験から、そこで起こり得る難しさ、そしてその解決方法や、地球に対する影響を考慮したビジネスの意思決定を促進する手段としてのデータ活用の重要性を解説しました。

今回は、当社のサステナビリティ・トランスフォーメーション・グループリーダーであるベッティーナ・メレンデスを加え、マリア・スヴァンテマルク氏に話を聞きました。生配信で行われたQ&Aでは、切り込んだ質問も二人が丁寧に回答していきました。

ここではご紹介できなかったものを含めて、「北欧企業から学ぶ 〜データ×サステナビリティ〜 」オンラインセッションにていただいたQ & Aの続きを、46ページの資料にして無料配布しております。ぜひご利用ください!


ここで、セッションでの質問と回答の一例をご紹介します。

Q欧州では、SXに関連したデータを管理しているのはどのような企業ですか?また、データ管理が難しい、あるいは簡単な業種はありますか?

【A】現時点ではデータ管理に注力しているのは大企業です。

多くの消費者や顧客を抱える大企業は、それだけ多様なニーズに対応する必要がありますし、法制上の要求もあります。一方、企業の規模が大きければ大きいほどサステナビリティ活動に力を入れることができ、より多くのサステナブルな資源を確保・使用できると言えるでしょう。ただし、サステナビリティというのは、一企業の中だけで完結するものではありません。サプライチェーンも考慮する必要があります。どこの国や会社から材料を仕入れて製造しているのか、また環境や社会に与えるインパクトがどのくらいあるのかを考え、把握することも大切です。

SustainLabの顧客には、報告書作成義務のある大企業に限らず、中小企業や家族経営の会社もあり、様々な企業がサステナビリティ·データの管理に取り組もうとしています。

データ管理が難しいのは、製造業や不動産開発会社です。 

一方で、複雑なサプライチェーンを持つ製造業やディベロッパーはデータ管理が難しいと思います。通常、サステナビリティに取り組み始める際、自社のオペレーションを理解することから始め、それをコントロールできるようになってから上流と下流のサプライチェーンやバリューチェーンを把握する作業に入るので、サプライヤーが多ければ多いほど時間がかかります。

必要なすべてのデータを入手するために複数のサプライヤーとやり取りする必要がありますし、そもそもデータ管理に取り組み始めるまでにより多くの時間を要する点も、1つの要因として考えられます。

データ管理しやすいのは、コンサルティング企業や、SaaSを開発、販売しているようなソフトウェア開発企業です。 

通常、社内でサステナビリティの影響をコントロールできるのであれば、データの管理は行いやすいです。 例えば、コンサルティング企業やSaaSを提供しているような会社は比較的にデータ管理がしやすいと思います。 

Q(追加質問)欧州では大きな企業を対象に新たな法制が導入されるとのことですが、どのくらいの規模なのでしょうか?

【A】対象企業は、従業員の数や収益規模、貸借対照表(バランスシート)で判断されます。

従業員の数に関して言いますと、まず新たな法制が施行された初年度は、従業員数が500名以上の規模の会社が該当します。そして施行されてから2年が経つと、従業員数が250名以上の規模の会社に適用され、年を追うごとに小規模の会社にも法制が適用されていきます。

終わりに


今回のQ&Aトークイベントでは、参加者からSXの欧州事例や、サステナビリティ・データの管理について興味深い質問が投げかけられました。マリアとベッティーナもそれらに回答しつつ、データを活用したサステナビリティの実践方法や、課題を克服するためのアプローチなどについて議論しました。なお、英語で行われるセッションですが、英語に抵抗がある参加者も自由に参加し、質問できるように、通訳を用意しました。

今後もこのようなオンラインイベントを継続的に開催し、さらに知識の共有や持続可能な社会への取り組みが進む一助になることを願っています。参加者たちが得た知識を自らのビジネスや日常生活に活かし、地球と社会に貢献することが、サステナビリティの実現に向けた一歩となる、そう信じています。

ニューロマジックのイベント一覧: https://www.neuromagic.com/seminars/

以下より質問のつづきをご覧いただけますので、ぜひご利用ください!


スピーカーの紹介

マリア・スヴァンテマルク氏

SustainLab社共同設立者、CEO

マリア・スヴァンテマルク氏は、欧州最大の冷凍食品企業Findus社にて、北欧全域のサステナビリティ・マネージャーとして従事した後、SustainLab社を設立。現在は、CEO・共同設立者として活躍しています。​ サステナビリティと平等に向けた変革を牽引するリーダーとして、『33歳以下の次世代サステナビリティ・リーダートップ33人』や、『グローバルに活躍するデータドリブンなサステナビリティ専門家トップ100』に選出され、その他多数の栄誉にも輝いています。​

ベッティーナ・メレンデス

ニューロマジック サステナビリティ・トランスフォーメーション・グループ リーダー

当社のサステナビリティ・トランスフォーメーション・グループリーダー、ベッティーナ・メレンデスは、ベネズエラ生まれ、オランダ育ち。現在はベルリンを拠点に活動しています。電通アムステルダムやWieden+Kennedyアムステルダムなどの国際的エージェンシーでの戦略立案に携わった後、オランダ領キュラソー島政府観光局における欧州マーケティングおよびPRのマネージメント職を経て、ベルリンのスタートアップシーンにてカスタマーエクスペリエンス、サービスデザイン、コミュニケーション、ビジネスデザインの職務を経験。これらの豊富なビジネス経験と、10代の頃からの複数NGOでの社会貢献や社会ボランティア活動を通じて、ビジネスにおいて持続可能な目標を達成するために必要な、社会、環境、経済のバランスについて幅広い知見を身につけました。2021年、ニューロマジックに参画。デザイン思考およびシステム思考のメソッドを用いて、ビジネスにインパクトを与えるソリューションの創造を支援しています。

ニューロマジックでは、企業がサステナブルなビジネスに変換できるよう、SDGsやESGの観点から、自社の経営戦略に盛り込むべきサステナビリティ課題を特定するマテリアリティ・ワークショップや、統合報告書に必要な非財務情報の収集・分析〜報告書作成に役立つSustainLab(データ・ソリューションズ)なども提供しております。

SXにご興味のある方、お困りの方は、ぜひお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

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