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すぐ使える水は地球上のわずか0.01%。身近に迫る「水不足」と私たちができること

蛇口をひねればいつでも安全で綺麗な水が出ること。これは決して当たり前のことではありません。

日本で暮らしていると水不足を身近に感じる機会は少ないかもしれません。しかし、世界では約21億人もの人々が安全に管理された飲み水を利用することができていません。また、そのうち約1億600万人が未処理の川や湖の水をそのまま生活水として使わざるを得ない状況にあります(参照元:unicef)。

そして、昨今の気候変動は日本における水資源の供給に大きな影響を与えています。2026年の初めには、東京都の水源の一つである小河内ダムで、記録的な少雨により貯水率が平年の6割以下まで減少しました。

本記事では、地球規模の課題となっている水不足の現状やその根本的な原因を整理し、課題解決に向けた各国の取り組みと、私たちが今日から実践できる具体的なアクションを紹介します。

世界的な水不足の現状と原因

地球の表面の約7割は水で覆われていますが、私たちが日常生活で利用できる河川や湖などの淡水に限ると、その割合は全体のわずか0.01%程度に過ぎません。世界的に水資源が限られている一方で、日本の家庭において1人が1日に使う水の量は平均282Lにのぼり、諸外国と比較しても高い水準にあります(参照元:国土交通省)。

この貴重な水資源を安定して確保することが難しくなっている背景には、主に4つの理由があります。

世界各国の多様な取り組み

限りある水資源を守るため、世界各国ではそれぞれの環境に合わせた対策が進められています。

シンガポール:統合的な水管理システム  

国土が狭く、雨水を収集・貯水できる土地が限られているシンガポールでは、水の自給率を高めるために4つの水源を組み合わせたシステムを構築しています。

国内に降る雨水の回収や輸入水に加え、最新の技術を使って下水を安全な飲料水レベルまで高度浄化する再生水「NEWater」、そして海水の淡水化施設を稼働させています。この多角的なアプローチにより水資源の安定確保に努めており、現在では統合的水管理のモデル都市として評価されています(参照元:Singapore’s National Water Agency)。

イギリス:水資源確保に向けた包括的な気候変動対策

イギリスの水道事業も、気候変動による厳しい課題に直面しています。イギリスの水道会社最大手の「テムズ・ウォーター」では、人口増の影響に加えて、気候変動に対して何の対策も講じなかった場合、2050年までに1日あたり10億リットル以上の水不足が生じると予測しています。

この危機に対応するため、同社は50年以上先を見据えた長期的な対策を実施しています。具体的には、水漏れの早期発見に役立つスマートメーターをすでに100万台以上設置しており、2035年までに対象エリア全体への導入を目指しています。また、将来的な干ばつに備えるために、新たな大規模貯水池の建設計画を進めるなど、あらゆる取り組みを加速させています(参照元:Thames Water)。

私たちが今日からできるアクション

水不足の解決は、国や企業だけの問題ではありません。私たちの毎日の生活習慣を少し見直すことで、限りある水資源を守ることができます。

私たちが普段口にしている食料や、身につけている衣服を作るためにも、大量の水が使われています。このように、製品の生産から消費、廃棄までに使われた水の総量を測る考え方を「ウォーターフットプリント」と呼びます。

日本の食料自給率は38%(参照元:農林水産省)と先進国のなかでも最低水準となっており、多くの食料や製品を輸入に頼っています。そのため、私たちの元に届くまでに、海外の水資源を大量に消費して生活しています。この視点を持つと、次のような行動も水資源を守るための取り組みとして挙げられます。

最後に

地球規模の水不足問題に対して、私たち一人ひとりの行動は決して無力ではありません。インフラの整備や新しい技術の開発といった大きな取り組みはもちろん重要ですが、私たち一人ひとりが水不足の深刻さを理解し、日々の生活を見直してみることが、地球全体の水資源を守る一歩となります。

世界中の人が当たり前のように安全な水を利用できる未来を目指して、毎日の小さな選択から変えてみませんか?


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