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EcoVadis(エコバディス)の評価ロジックをやさしく解説

EcoVadisと聞いた瞬間、多くの企業が身構えます。「難しそう」「専門知識がないと対応できない」「どこから手をつければいいのかわからない」ーーその気持ち、よくわかります。私たちがこれまでご一緒してきたお客様も、最初は同じような悩みを抱えていました。

EcoVadisとは、企業のサステナビリティ活動を国際基準に基づいて評価する世界最大級のプラットフォームで、15万社以上が参加しています。「環境」「労働と人権」「倫理」「持続可能な調達」の4分野を100点満点で評価し、企業の強みと改善点を可視化します。評価手法はGRI(グローバル・レポーティング・イニシアティブ)やUNGP(ビジネスと人権に関する国連指導原則)、UNGC(国連グローバル・コンパクト)などの国際基準と整合しており、既存の開示データを活用しやすい仕組みになっています。

実際には、EcoVadisの評価ロジックは複雑でも難解でもありません。「評価者の視点」を理解すれば、その構造は驚くほどシンプルです。そして、この構造を理解することが、スコア改善の最短ルートになります。

今回のブログでは、EcoVadisの評価がどのように決まるのかを初めての方にも分かりやすく整理しました。評価項目の裏側にあるシンプルな設計を知れば、「なぜ自社のスコアが伸びないのか」「どこを改善すればいいのか」が明確に見えてきます。

EcoVadisの基本構造:4つのテーマ × 3階層(方針/実行 /成果)

EcoVadisは、環境、労働と人権、倫理、サステナブル調達という4つのテーマで企業を評価します。しかし、最も重要なのはテーマの数ではありません。EcoVadisの本質は、評価の「縦の構造」にあります。それが、以下の3階層です。

Policy(方針)
企業がそのテーマに対してどのような方針やコミットメントを持っているか。

Actions(実行)
方針に基づいて、どのような具体的な施策や管理プロセスを実施しているか。

Results(成果)
施策の結果として、どのような成果やデータが得られているか。

この方針 → 実行 → 成果 という三層構造は、企業のマネジメントサイクルそのものを可視化したものです。つまり、「方針を立て、実行し、成果を測る」という流れを、EcoVadisは評価しているのです。

まずはこの”縦の構造”を押さえるだけで、EcoVadisに対する理解が大きく進みます。

重要ポイント:EcoVadisは”足し算ではなく掛け算方式”で評価される

ここからが、ニューロマジックが実務でクライアントに伝えている最も重要なポイントです。それは、EcoVadisの評価は「足し算」ではなく、「掛け算」に近いということです。

多くの企業は、施策を増やせば増やすほどスコアが上がると思っています。しかし、実際にはそうではありません。EcoVadisの評価ロジックは、方針 × 実行 × 成果という掛け算に近い構造を持っています。この3つの要素のうち、どれか一つでも弱いと、他がどれだけ強くてもスコアは伸びません。

たとえば、方針が弱い企業は、実行や成果がどれだけ充実していても、全体のスコアは大きく引き下げられます。逆に、方針がしっかりしていれば、実行と成果の効果が最大化されるのです。

この「掛け算方式」は、日本企業が最も陥りやすい落とし穴でもあります。なぜなら、日本企業は「行動と結果はあるのに、方針(Policy)の文書化が弱い」という特徴があるからです。実際に現場でしっかりと環境対策を行い、成果も出している。しかし、それを裏付ける公式な方針文書がない、トップのコミットメントが明文化されていない——こうした状態では、どれだけ実態が優れていても、スコアには反映されません。

この“掛け算の仕組み”を理解すると、「だからうちのスコアは上がりにくかったのか」と納得できるはずです。

スコアで伸び悩む理由は”掛け算の歯車が噛み合っていない”から

では、具体的にどこが弱いのか。企業がスコアで伸び悩む理由を、掛け算方式の「どこがゼロに近いのか」という視点で見ていきましょう。

Policy(方針)の文書化が弱い
日本企業の多くは、「やっていること」は多いのに、それを支える公式な方針文書が不足しています。環境への配慮は現場レベルで実践されているのに、経営層のコミットメントが明文化されていない。方針がないと、EcoVadisは「公式な取り組みではない」と判断します。

Actions(実行)の裏付けが不十分
方針文書はあるものの、それに基づく実行体系が見えないケースもあります。「環境方針」は策定されていても、それを現場でどう運用しているのか、どんな教育訓練を行っているのかが証明できない状態です。

Results(成果指標)の管理が弱い
実は成果が出ているのに、それを証明するデータが整理されていないケースも非常に多くあります。例としては、「CO2排出量は削減されているが、その推移データが体系的に管理されていない」「改善活動は行われているが、その記録が散逸している」などです。

これらの課題は、どれも「整備すれば改善できる」ものです。つまり、掛け算の歯車を噛み合わせるだけで、スコアは一気に伸びる構造になっているのです。

では何から始めればいい?掛け算方式で最短スコア改善する3ステップ

掛け算方式を理解したら、次は実際の改善に進みましょう。以下の3ステップで、掛け算の土台を整えることができます。

ステップ1:Policy(方針)を整える → 掛け算の”基礎”をつくる

まず最初に取り組むべきは、方針の整備です。

方針がしっかりすれば、実行と成果の評価が活きてきます。

ステップ2:Actions(実行)を整理 → Policy(方針)とリンクさせる

次に、方針に基づく実行体系を整理します。

重要なのは、これらが方針とリンクしていることを示すことです。

ステップ3:Results(成果)を可視化 → スコアの”伸びしろ部分”

最後に、成果を証明できる体制を作ります。

成果が整うことで、掛け算が完成します。ここまで来れば、スコアは大きく改善します。

“自社の管理体制”がそのままスコアに反映される

EcoVadisが見ているのは、「サステナビリティをどれだけ実行しているか」ではなく、「その運用基盤をどれほど明確に言語化・文書化しているか」なのです。

スコア改善とは、単なる評価対策ではありません。それはマネジメント体制の強化そのものを意味します。方針を明文化し、実行プロセスを可視化し、成果を測定できる体制を作る——EcoVadis対応を通じて、企業は自走できる土台を手に入れることができるのです。

ニューロマジックのワンストップ支援

ニューロマジックは、この「文書化」「国際基準との整合」「エビデンス整理」をワンストップで支援します。  

・EcoVadisのスコア改善を目指しながら、同時に、経営に根づくサステナビリティマネジメント体制を構築する

・評価対策で終わらせず、組織の資産として残る仕組みを作り、スコア改善に繋げる。

それが、ニューロマジックの支援です。

EcoVadisのスコア改善に課題を感じている方は、ぜひご相談ください。貴社の状況に合わせた改善の道筋を、実行支援まで含めてご提案します。

※EcoVadisに関するお問い合わせは、上記フォームより「情報開示支援」をご選択ください。

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